2016.03・鑑賞会

   先日の3月20日(日)、書写の里・美術工芸館「交流庵」に於いて、

   刀剣鑑賞会(3月)を開催しました。

     

   当日は「春分の日」と重なり、参加者数を少々心配していましたが、

   いつもと同様な参加がありました。

   参加された皆さんの「熱い」眼差しで、熱気に溢れた鑑賞会になりました。 

 

   

   また「初級講座」を受講されている3名の方も参加され、

   さらに興味を深められた様子で大変嬉しく思っています。

   

     また「中級講座」を受講されている方々の「鑑賞力」が、確実にレベルアップ

   されているのを実感し大変喜んでいます。

 

   今回の鑑賞刀は、非常に稀少で、なかなか拝見できない刀剣のある内容で、

   参加者は真剣な眼差しで、鑑賞や鑑定に没頭されていました。

 

 

     鑑賞・鑑定刀は以下のとおりでした。

 

1号刀:和泉守藤原国貞(寛永~寛文ころ・摂津国)

    種類:脇指 鎬造 庵棟

    刀姿:身幅尋常、元先の幅差つき、反り稍つき、中鋒。(寛永・寛文姿)

    地鉄:小板目よく詰み、地沸微塵に厚くつく。(大阪地鉄)

    刃文:大阪焼出し。湾れ主調に小互の目、小丁子交じり、焼高く、

       匂口明るく冴える。物打ち辺に、大きく棟焼かかる。

    帽子:横手下で刃幅を狭め、直ぐに小丸にやや長く返る。

    備考:「親国貞」の作風をそのまま踏襲した青年期の「真改国貞」です。

   

2号刀:越後守包貞(寛文八年八月日・摂津国)

    種類:脇指 鎬造 庵棟

    刀姿:身幅広く、元先の幅差つき、反り浅くつき、中鋒。(寛文姿)

    地鉄:小板目よく詰み、地沸微塵に厚くつく。(大阪地鉄)

         鎬地の柾肌やや目立つ。

    刃文:大阪焼出し。大互の目(濤瀾風)、濤瀾刃、互の目交じり、

       匂口明るく冴える。

    帽子:直ぐに小丸に返る。

      備考:「越後守」を襲名して間もない青年期の力作です。          

3号刀:行光(鎌倉末期・相模国)

    種類:短刀 平造 三ツ棟

    刀姿:身幅尋常、寸やや小振り、内反りつき、重ね尋常、三ツ棟の中筋広い。

    地鉄:板目肌に杢目、綾杉交じり、太い地景頻りに入り、地沸微塵につく。

    刃文:中直刃、沸よくつき、匂口明るく冴え、金筋頻りに入る。

    帽子:喰違い、掃き掛けて小丸。

    彫物:表に素剣、裏護摩箸を掻き流す。(彫:大進坊祐慶)

    備考:希少な「在銘行光」の「初期相州伝」の傑作です。

 

4号刀:備州長船盛光(応永十九年八月・備前国)

    種類:脇指 平造 三ツ棟

    刀姿:身幅尋常、身幅に比し寸大きく延び、やや先反りつき、重ね厚い。

    地鉄:板目肌に杢目交じり、やや肌立ち、淡い棒映りたつ。

    刃文:互の目、丁子、腰開きの互の目交じり、匂口明るく冴える。

    帽子:乱れ込み、先尖って返る。(蝋燭の芯帽子)

    彫物:表裏に二筋樋、ともに鎺元で丸止め。

    備考:蜂須賀家に伝来し、これぞ「応永備前」の名作です。 

5号刀:法光(永正八年八月・備前国)

    種類:短刀 平造 庵棟

    刀姿:身幅狭く、寸小振り、フクラ枯れ、内反りつき、重ね厚い。(鎧通し)

    地鉄:板目肌よくつみ、部分に流れ肌交じる。

    刃文:互の目に足、葉入り、匂口明るく冴え、金筋、砂流し頻りに入る。

    帽子:乱れ込み、小丸、焼き深く、返り長く焼き下げる。

    備考:裏年紀の入る「末備前・法光」の快心作です。 

  「お彼岸」になり、一気に春めいてきました。

  実家の方でも、いつの間にか川辺の桜の蕾が膨らんでいました。

  暖かくなってきましたが、これから「花冷え」の不安定な気候の時節です。

 

    ご健康には充分注意して頂き、次回も楽しい一日になります様願っています。 

    次回の日程等は、「HPお知らせ」や「ご案内葉書」でお知らせ致します。

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炭焼き小屋の秋。  
炭焼き小屋の秋。  

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