2016.03・講座

  「お雛祭り」も真っ最中、いよいよ春の訪れを感じる3月6(日)、

  花の北市民広場に於いて、月例の刀剣講座を開催しました。

          

  

  ○初級講座(3月)

 

   今月の講座内容は、先月に続き「刀姿の変遷」になりました。

   前回の「太刀編」に続き、「短刀編」となりました。

 

   刀姿は、刀が製作された時代の戦闘方式、社会の情勢、人々の感情等により、

   大きく変わっています。

 

   その特徴は、寸法であったり、身幅であったり、鋒であったり、

   反りであったり、重ねであったり、平肉であったりします。

 

   その特徴を把握して刀剣を鑑賞しますと、その時代を懸命に生きた先人たち

   の「思い」が語りかけくる様で、鑑賞の醍醐味が一層深まってきます。

 

   刀剣の鑑賞や鑑定の場合、「一に刀姿、二に地鉄、三に刃紋。」と言われます。

   それだけ「刀姿」は大切な見所です。

   時代背景から生まれた「刀姿」をしっかり学びましよう。

 

          

    
    

 

   講座内容:「刀姿の変遷」について

 

  ○短刀編

   第一期 鎌倉初期~・現存品がほとんど残っていない。(消耗等より)

 

   第二期 鎌倉中期~・現存品がほとんど残っていない。(消耗等より)

 

   第三期 鎌倉末期~・①身幅尋常、寸法頃合い、内反り、重ね頃合い。 

             ②身幅広く、寸法延び、反り無し、重ね厚い。  

   鎌倉末期
   鎌倉末期

 

 

   第四期 南北朝期~・①身幅広く、寸法のび、反り浅く、重ね薄い。          

               ②身幅やや広く、寸法つまり、反り浅く、重ね薄い。  

   南北朝期
   南北朝期

 

 

   第五期 室町初期~・身幅尋常、寸大きく延び、反りつき、重ね厚い。

             

   第六期 室町末期~・①身幅狭く、寸詰まり、無反り、重ね極く厚い。

                     フクラ枯れる。(鎧通し)

              ②身幅広く、寸延び、先反り強く、重ね厚い。 

    室町期
    室町期

 

 

   第七期 桃山時代~・身幅広く、寸延び、反り浅く、重ね厚い。=慶長新刀 

               (南北朝期と似ているが、重ねが違う) 

 

   第八期 江戸初期~・平造りが非常に少ない。(鎬造りが主体)=寛文新刀   

 

   第九期 江戸中期~・平造りが非常に少ない。(鎬造りが主体)

 

   第十期 江戸末期~・身幅広く、寸延び、反り浅く、重ね厚い。=新々刀 

               (慶長新刀と似ているが、地鉄や焼刃が違う)

    江戸期
    江戸期

 

 

   受講の方は、大変に熱心で熱い学習意欲が溢れていました。

         終了がなごり惜しい様な時間でした。

      

   次回は新規に講座が始まります。

   学習内容は以下の予定です。

      1. 刀剣の種類・造り込みの種類

      2. 各部の名称・反りの種類・切先の種類・棟の種類

      3. 「天下五剣」の話。        

 

  中級講座(3月)

   

   各刀工の押し型(4~6例)を参考にしながら、その作風や特徴を詳細に学習し、

   鑑賞や鑑定の専門知識を蓄積しています。

   

   講座内容:「新刀編」

   

      武蔵国:江戸石堂派(日置光平・日置常光・武蔵大掾是一)

          安定派(大和守安定) 

      陸奥国:三善派(陸奥大掾長道)

          国包派(山城大掾国包) 

 

   
   

     対馬守光平:古作・一文字を彷彿させる備前伝の作風。

           複雑で、華やかな丁子乱れが特徴です。                    

    出羽守光平。
    出羽守光平。

      大和守安定:長寸で、棒反り、江戸新刀の武骨な作風。

            湾れ主調に、大乱れ、角ばった乱れが特徴です。          

   大和守安定
   大和守安定

     陸奥大掾長道:「ハネトラ」とよく似通った作風。

            瓢箪刃風の互の目が3-4個連なるのが特徴です。

   陸奥大掾三善長道
   陸奥大掾三善長道

     山城大掾国包:古作・保昌を彷彿させる大和伝の作風。

            よく詰んだ総柾目と、「縦の働き」が特徴です。            

   山城大掾国包。
   山城大掾国包。

 

    いつもながら大変に熱心で、真剣で、そして和やかな講座になりました。

      楽しくて、時が過ぎるのを忘れてしまう様な三時間でした。

 

    次回の学習(新刀編)は、以下の流派です。

       備前国=祐定派

       備中国=水田派

       安芸国=輝広派

       筑紫国=福岡石堂派・信国派

 

         

  

  節気「啓蟄」となり、急に春めいてきました。

  木々の芽吹きも、水面の輝きも、新しい活力を感じます。

 

  暖かくなってきましたが、不安定な気候の時節です。  

  ご健康には充分注意して頂き、次回も楽しい一日になります様願っています。

    次回の日程等は、「HPお知らせ」や「ご案内葉書」でお知らせ致します。

 

 

 

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炭焼き小屋の秋。  
炭焼き小屋の秋。  

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