2016.01・講座

 

  先日の脅威の冷え込みも緩んだ1月31(日)、花の北市民広場に於いて、

  月例の刀剣講座を開催しました。

  通常とおり午前が「初級講座」、午後が「中級講座」の日程でした。

 

          

  

  ○初級講座(1月)

 

   今月の講座は「刀姿の変遷」からの講義になりました。

   刀姿は、刀が製作された時代の戦闘方式、社会の世相、人々の感情等により、

   大きく変わっています。

 

   王朝文化の時代、武家社会の時代、騒乱の時代、戦国時代、天下泰平の時代

   騎上戦の時代、徒歩戦の時代等、その時代、〃が要求した姿です。

 

   その特徴は、寸法であったり、身幅であったり、鋒であったり、

   反りであったり、重ねであったり、平肉であったりします。

 

   その特徴を把握して刀剣を鑑賞しますと、その時代を懸命に生きた先人たち

   の「思い」が語りかけくる様で、鑑賞の醍醐味が一層深まってきます。

 

   刀剣の鑑賞や鑑定の場合、「一に刀姿、二に地鉄、三に刃紋。」と言われます。

   それだけ「刀姿」は大切な見所です。

   時代背景から生まれた「刀姿」をしっかり学びましよう。

 

          

    受講の皆さん。
    受講の皆さん。

 

   講座内容:「刀姿の変遷(太刀・刀)」について

 

  ○太刀・刀

   第一期 鎌倉初期~・貴族文化の名残り、「伝家の宝刀」の優美な姿。

             (長寸、細身、腰反り、小鋒、先端伏さる)

 

   第二期 鎌倉中期~・武家文化の隆盛で雄渾な姿。

             (身幅広く、元先の幅差小さく、猪首鋒、蛤刃)

 

   第三期 鎌倉末期~・元寇の経験を生かした姿。

             (①身幅広く、幅差小さく、鋒延び、反り稍浅い) 

             (②身幅尋常、幅差頃合い、中鋒、反り高い)

 

   第四期 南北朝期~・騒乱の世、威嚇するような豪放な姿。

             (長寸、身幅広く、大鋒、重ね薄い)          

 

   第五期 室町初期~・貴族文化を目指した優雅な姿。 太刀から刀へ。

             (身幅尋常、幅差頃合い、中鋒、稍先反り、重ね厚い)

   

   第六期 室町末期~・戦国時代の実用重視、厳つい屈強な姿。

             (身幅広く、幅差小さく、中鋒、先反り、鎬地削ぐ)

 

 

 

 

   第七期 桃山時代~・南北朝を目標にした勇壮な姿。=「慶長新刀」

             (身幅広く、幅差小さく、中鋒延び、重ね厚い) 

 

   第八期 江戸初期~・武術を重視した鋭利な姿。=「寛文新刀」

             (身幅やや広く、幅差つき、中鋒詰り、反り浅い)   

 

   第九期 江戸中期~・天下泰平の世、大らかなで、伸びやかな姿。

             (身幅やや広く、幅差小さく、中鋒やや延び、反り付く) 

 

   第十期 江戸末期~・「復古刀」の気運による豪壮な姿。=「新々刀」

                 (身幅広く、幅差小さく、中鋒延び、反り浅く) 

             (鎬地狭く、平肉枯れる、手持ち重い)

 

 

 

 

   受講の方は、たいへん熱心で、熱い学習意欲が溢れていました。

         終了がなごり惜しい様な時間でした。 

   

   次回の学習は以下の予定です。

      1. 刀姿の変遷(短刀編:鎌倉末期~江戸末期)

      2. 街道と国        

 

  中級講座(1月)

   

   今月も、主要刀工(新刀編)の作風や特徴を学習しました。

   

       紀伊国:南紀重国・紀州石堂   

       武蔵国:御紋康継・野田繁慶 

   

   受講の皆さん。
   受講の皆さん。

     南紀重国:①「手掻派」の末裔を誇る大和伝の作風。

            鎬筋高く、鎬幅広い姿と、盛んな縦の働きが特徴です。

 

          ②「江義弘」に私淑した相州伝の作風。

            どこか大和伝を感じさせる刀姿と帽子が特徴です。

    南紀重国。
    南紀重国。
   南紀重国。
   南紀重国。

      紀州石堂:「一文字」をねらった新刀備前伝の作風。

           大阪焼出し、焼幅広く、足が短い丁子刃が特徴です。          

   紀州石堂。
   紀州石堂。

     御紋康継:「貞宗」に私淑した相州伝の作風。

          「越前肌」、三品風帽子、匂口のバサケが特徴です。

   御紋康継。
   御紋康継。
   御紋康継。
   御紋康継。

     野田繁慶:「則重」に私淑した相州伝の作風。

          「ひじき肌」、地刃に跨る働き、火焔帽子が特徴です。

     野田繁慶。
     野田繁慶。
    野田繁慶。
    野田繁慶。

 

    いつもながら大変に熱心で、真剣で、そして和やかな講座になりました。

      楽しくて、時が過ぎるのを忘れてしまう様な三時間でした。

 

    次回の学習は以下の予定です。

    「武蔵国」=長曽祢派・兼重派・法城寺派 

         

  

  「節分」間近かとなりましたが、先日の冷え込みには大変驚きました。

  実家のほうでは、約8センチ程の積雪があり、久し振りに雪かきをしました。

  最低気温も、氷点下10度を記録し、彼方此方で水道管が損傷したようです。

  

  暦の上では「立春」になりますが、これからが一番寒い季節です。

  ご健康には充分注意して頂き、次回も楽しい一日になります様願っています。

 

  次回の日程等は、「HPお知らせ」や「ご案内葉書」でお知らせ致します。

 

 

 

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炭焼き小屋の秋。  
炭焼き小屋の秋。  

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