2015.10・鑑賞会

   早や、節季「霜降」となった10月25日(日)、「書写の里・美術工芸館」に

   於いて、定例の刀剣鑑賞会(10月)を開催しました。

     

   この日は、小春日和の絶好の行楽日となり、観光客やハイカーでの道路渋滞

   を心配しましたが、予想に反しスムーズに会場に到着できました。         

   当日の参加者は21名と通常の人数で、活気に満ちた会となりました。

   また、「刀剣講座」受講者の方が見学に来られ、鑑賞・鑑定会を初めて

   体験されました。

   

   鑑賞刀は素晴らしい内容で、参加者は真剣な眼差しで鑑賞、鑑定に没頭されてい

   ました。

   

   今回は、全て「末備前」となっており、室町末期でも「永正・天文頃」と

   「永禄・天正頃」の刀姿の違いや、末備前独特の「刃紋」や「彫刻」などの

   大切な特徴や見所を学習できました。      

  
  

    鑑賞・鑑定刀は以下のとおりでした。

 

  1号刀(刀): 播州明石住吉長(永禄8年)(播磨・室町末期)

   重要刀剣  身幅は広く、元先の幅差小さく、大鋒、先反り、鎬地を削いだ姿。

         板目肌やや肌立ち、地沸よく付き、淡い映り立つ地鉄。                  互の目主調に、丁子刃、尖り刃、角ばる刃など複雑に乱れる。

         乱れ込み、小丸に深く返る帽子。

         天文頃に「長船」から「明石」に移住した「吉長」の快心作です。

   

 2号刀(刀): 備前国住長船勝光(永正12年)(備前・室町末期)

  重要刀剣  寸法が詰まり、元先の幅差つき、中鋒、先反り、鎬地を削いだ姿。

        小板目よく詰み、地沸よく付き、淡い映り立つ地鉄。

        複式互の目に、丁子交じり、高低があり華やかに乱れる。

        乱れ込み、小丸に返る帽子。

        「宝珠冠」を載せ、真横に向いた龍の独特な「倶利迦羅」彫。

        「末備前筆頭」の貫録です。  

 

 3号刀(刀):勝光(備前・室町末期)

         寸法が詰まり、元先の幅差つき、中鋒、先反り、鎬地を削いだ姿。

         小板目よく詰み、地沸よく付き、淡い映り立つ地鉄。

         中直刃浅く湾れ、小足や葉が入り、物打ち辺より焼幅広げる。

         焼深く、直ぐに中丸、やや深く返る帽子。

         文明~永正頃の「勝光」の直刃仕立です。

 

 4号刀(刀) :備前国住長船清光(天文9年)(備前・室町末期)

        身幅は稍広く、元先の幅差小さく、中鋒、先反り、鎬地を削いだ姿。

        板目肌やや肌立ち、地沸よく付き、淡い映りの立った地鉄。

        腰の開いた大互の目、その焼頭が複雑に乱れた複式互の目が連れる。

        乱れ込み、尖りごころに返る帽子。

        「清光」の乱れ刃の傑作です。

 

 5号刀(刀):備前国住長船祐定(永正9年)(備前・室町末期)

         寸法が詰まり、元先の幅差つき、中鋒、先反り、鎬地を削いだ姿。

         小板目よく詰み、地沸よく付き、淡い映り立つ地鉄。

         腰の開いた大互の目、その焼頭が複雑に乱れた複式互の目が 連れ、

         処々「蟹の爪」状の刃が交る。

         乱れ込み、尖りごころに返る帽子。 

         「祐定」の覇気溢れる作です。 

  早や、節季の「霜降」となり、秋本番の季節になりました。

  実家の方では、稲刈りも終わり、周りの山々では紅葉が始まっています。

 

    昼夜の気温差が非常に大きいこの頃です。

  体調には充分注意して頂き、次回も楽しい一日になります様願っています。 

 

    次回の日程等は、「HPお知らせ」や「ご案内葉書」でお知らせ致します。

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炭焼き小屋の秋。  
炭焼き小屋の秋。  

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