2015.07・納涼会

     鑑賞会(納涼会)を開催しました。

   先日の7月4(土)~5日(日)、塩田温泉「夢乃井」に於いて、

   定例の鑑賞・鑑定会(7月)を開催しました。

 

    毎年7月は、「納涼会」と称し、一泊二日の行程で鑑賞会と懇親会を開催し、  

   ゆっくりと「刀剣三昧」の時を過ごすお楽しみの行事です。

   

   昨年は、「末備前展」を開催した関係で、姫路市街でしたが

   今年は例年に戻っての塩田温泉での開催でした。          

   当日の参加者は22名と例年に比べて少なく、会場が広かっただけに残念でした。

    

   鑑賞・鑑定刀は、兵庫県支部・田中様より御準備頂きました。

   今回も、素晴らしい内容で、参加者は真剣な眼差しで鑑賞、鑑定に没頭されてい

   ました。

   

   全て九州物で統一され、日頃なかなか鑑賞する機会が少ない流派もあり、

   大変勉強になりました。      

    鑑賞・鑑定刀は以下のとおりでした。

 

  1号刀(短刀):国時(延寿派・肥後・鎌倉末期)

        身幅尋常、寸法やや延び、内反りの品格ある姿。

        小板目詰み、流れ柾、弱い沸映り(白け風)が立つ地鉄。

        小沸のついた中直刃。

        まさに「来国光」を彷彿させる作です。

  

 2号刀(太刀):伝定行(左文字派・筑前・南北中期)

        身幅広く、元先の幅差少なく、大鋒、重ねのやや薄い姿。

        板目肌、流れ柾交じり、地景入り、淡い映りが立つ地鉄。

        低い湾れ主調に、互の目、尖り刃交じり、金筋・砂流し入る。

        尖りごころの帽子と強い相州色が「左一派」を表しています。  

 

 3号刀(槍) :盛吉(金剛兵衛派・筑前・室町期)

        菊池千本鎗の姿。

        板目肌に柾目交じり、鎬地は強く流れた地鉄。

        下半は小沸の直刃調、帽子は沸強く乱れ込み鋭く尖って返る。

        殆ど消耗され、現存品は少ない貴重な「菊池鎗」です。

 

 4号刀(刀) :信賀(同田貫派・正国同人・肥後・室町末期)

        身幅は広く、元先の幅差少なく、中鋒のび、先反りの姿。

        板目肌に、杢目、流れ柾入り、やや肌立ち、白けた地鉄。

        小沸の中直刃に、足、葉入り、直ぐに大丸気味に返った帽子。

        通常の「同田貫」とは全く違い、「延寿」に鑑える良作です。

 

 5号刀(刀) :武蔵大掾忠広(忠吉派・肥前・江戸初期)

        身幅は広く、元先の幅差少なく、中鋒のび、反りの浅い姿。

        小板目よく詰み、地沸厚くつき、美しく精美な地鉄。

        小沸の中直刃が浅く湾れ、匂口に広狭つき、喰違刃、打のけ入る。

        帽子は直ぐに小丸に返る。

        鎬筋が高く、鎬地が広く、大和伝を思わせる作風です。         

   鑑賞、鑑定後に、兵庫県支部・田中様より、大変ご丁寧な解説を頂きました。

   参加者は、熱心にメモを取ったり、納得で頷いたり、

   その解説に聞き入っていました。

   きっと、今後の鑑賞や鑑定の糧になったことと思います。

  「半夏生」は過ぎましたが、梅雨明けはもう少し先の様です。

  庭の紫陽花が、こぬか雨に濡れながら話し掛けてくる様です。

 

  この梅雨の不安定な時節も、あと少しです。

  ご健康には充分注意して頂き、次回も楽しい一日になります様願っています。

 

  次回の日程等は、「HPお知らせ」や「ご案内葉書」でお知らせ致します。

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炭焼き小屋の秋。  
炭焼き小屋の秋。  

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